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2003年から数年の間、当時、高級コンパクトフィルムカメラの代表格であった中古のCONTAX T3を抱えて、明治村を撮影していた。

近代建築と自然風景、観光客が織りなす独特の雰囲気は何度訪れても被写体に困ることはなく、特に春や秋の透明な光が建物の窓から入る光景に何度も込み上げる瞬間があった。

写真を始めた当時、35mm単焦点+フィルムというスタイルで撮影をしていたため、自分で動いて構図を決め、1枚に集中してシャッターを切っていた。令和の時代からすると原始時代の様だが、その分出来上がった作品を見ると、今でも撮影時の空気感や感情が蘇ってくる。

現在はカメラの液晶モニターを見ながら仕上げりを確認し、際限なくシャッターを切ることが当たり前になっているが、何故だかふと、当時を思い出す時がある。

あの時の光を焼き付けたフィルムは、明治村からの手紙のように大切な事を教えてくれる。

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